インプラントを行う上で気を付けていること
できるだけ、歯があった元の位置にインプラントを埋め込むように心がけています。
特に、術後顔が腫れてしまうようなリスクのある処置はしていません。できるだけ健康体のままで、日常生活に支障が出ないような形での治療を行っています。
インプラントは医院によってもそれぞれ違いが出ます
模型取りを行ったそのままの形で、精度よく取れにくく仕上げることを当院では大切にしています。
スクリュー固定、セメント固定なども行っています。
インプラント治療によくある悩み
入れ歯になる前の悩みや、インプラント治療自体に対する不安感を持たれている方も多いと思います。そういった方には、当院での治療実績や、同じような症例を交えて説明しています。治療の経緯やかかる費用なども丁寧にお伝えし、安心感を持っていただけるような説明を心がけています。
失った歯をそのままにしてしまうと、抜けた周りの歯に過剰な負担をかけることになり、歯を傷めることにつながり、痛んだ歯をまた抜歯しなければならないという悪循環に陥る場合があります。
インプラントを行うことで、周りの歯を傷めない、いわば「ストッパー」の役目を果たしてくれることにもなります。また、骨吸収を少なくするメリットも生まれ、全体的な歯の寿命を長く保つことができます。
インプラント治療の流れ
無料カウンセリングで症状やお悩みを伺った後、簡単な検査を行い、インプラント治療についてご説明します。
レントゲンやCT撮影、口腔内検査などの精密検査を行い、歯の型取りをします。
診断結果をもとに治療方法や治療期間、費用などについてご提案します。
承諾書に同意をいただいたら、治療を開始します。
むし歯や歯周病などがある場合は、先に治療を済ませておきます。
また、歯のクリーニングやブラッシング指導を行い、インプラント治療に備えます。
骨にインプラント(人工歯根)を埋め込む手術を行います。
手術の翌日に消毒を行い、1週間後に抜歯をします。
インプラントと骨が結合するまで待ちます。(通常3~6ヶ月程度)
土台を取りつける手術を行い、土台に仮の被せ物を装着します。
型取りをして、被せ物を作製します。作製期間は1週間~10日程度です。
被せ物を装着したら治療は終了です。
治療後は、メンテナンスのために定期的にご来院いただいております。
※治療期間は通常は2~3週間ですが、患者さまの症状によって異なります。
インプラントのCT撮影
インプラント治療では、埋入するインプラントの角度や長さなどを正確に把握することが求められます。詳細なデータを収集することができる歯科用CTは、インプラント治療に必要不可欠な設備です。
歯科用CTは、口腔内の状態を3次元の立体画像であらわすことが可能です。そのため、従来のレントゲンでは確認できなかった骨の形や厚み、傷つけてはいけない血管や神経の位置などを、正確に把握することができるようになりました。
また、歯科用CTで撮影した画像をコンピューターに取り込み、インプラント手術のシミュレーションができる専用のソフトなどもあり、安全なインプラント手術に役立っています。
歯科用CTの被ばく量は、通常の医科用CTよりも被ばく量が少なく、安全性の面でも安心です。
このように、医師にも患者さまにもメリット多い歯科用CTは、インプラントの術前・術後検査だけでなく、親知らずの抜歯や歯周病、根管治療、矯正治療前の診断など、多くの場面で使用されています。
インプラントの診断・治療計画(ICAT)
歯科用CTの画像は、あごの骨の形やかたさ、神経の位置などが詳細にわかるため、インプラントの埋入位置を正確に見極めることが可能です。当院では、歯科用CTで撮影したデータを専用のシミュレーションソフトに取り込み、診断に役立てています。
診断後は、患者さまにもわかりやすいよう、ソフトを用いて全体的なインプラント治療計画をご説明しています。治療は納得いただいたうえで進めてまいりますので、どうぞご安心ください。
インプラント治療後の痛み・メンテナンス
インプラントの治療後に、痛みが出ることがあります。その原因のひとつとして、インプラントのまわりの歯茎や骨に炎症が起こる「インプラント周囲炎」になっている可能性があげられます。
インプラント周囲炎は、噛み合わせや生活習慣が原因で引き起こすこともありますが、インプラントの周囲に歯垢がたまって起こる場合が多いです。
インプラント周囲炎に根本的な治療法はありません。せっかく治療を行ったのに、その治療が健康に害を及ぼすこともあるのです。そうならないためにも、インプラントの治療後は、毎日の歯磨きと歯科医院での定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。
当院では、少しでも長くインプラントを使用していただけるよう、衛生士によるインプラントの定期メンテナンスを行っています。ぜひご活用ください。
光殺菌(PDT)を使用したメンテナンス
当院では、通常のインプラントのメンテナンスに加え、光殺菌(PDT)を使用したメンテナンスを取り入れています。
光殺菌とは、「バイオジェル」と言われる最近を殺す特徴のある染色液を用いて殺菌を行う方法のことです。
インプラントのまわりは歯周病菌が発生しやすいので、せっかく埋めたインプラントを長持ちさせるために、定期的に光殺菌によるメンテナンスを受けることをおすすめしています。
ケース別インプラント治療法
1本だけ歯が抜けている場合
失われた歯の部分をすぐに修復しないと、周辺の骨が崩壊して収縮してしまいます。隣接する歯が移動して、結果として全体が大幅に移動してしまうことにもなりかねません。また、残された歯が移動したり伸びたりすると歯磨きが行き届かず、歯周病や歯の欠損につながることもあります。
この場合は、失った歯の部分に一般的なインプラントを施します。両サイドの歯を削る必要がなく、噛むときに歯茎に刺激が加わるので、あごの健康を保つことができます。
複数(2~3本)の歯が抜けている場合
あごの骨が吸収もしくは収縮していきます。また、残った歯が失われた歯の部分へ移動を始める場合があります。
この場合も、インプラント治療が適切です。
保険適用の部分入れ歯の場合、残りの歯と失った歯の歯茎で支えるために、負担がかかっていました。しかし、インプラントの場合はインプラントを利用した固定式ブリッジなので、安定しています。また、見た目も天然歯と変わらないため、笑顔に自信が持てます。
総入れ歯(すべての歯が抜けている)の場合
すべての歯を失い、歯根がなくなった状態を放置していると、あごの骨が吸収され、顔の形状が変化してしまう可能性があります。
このような場合にも、インプラント治療はおすすめです。
これまでの入れ歯は、歯のない歯茎で支えるしかありませんでした。そのため、入れ歯がずれたり、痛みを伴う場合がありました。一方、インプラントは骨にインプラントを固定して支えるので、固いものでもしっかり噛むことができます。
※顎骨吸収が著しい場合や、全身疾患でインプラントの治療適用が認められないケースもあることをご了承ください。
インプラントの医療費控除について
インプラントにかかった費用は医療費控除の対象となります。1年間に10万円以上支払った場合、税務署へ確定申告をすることで所得税の一部が戻ってきます。場合によってはかなりの控除額となりますので、インプラント治療を受けた場合は忘れずに申請しましょう。
控除額の計算式
控除額は、所得額と支払った医療費の額によって決まります。
計算式は、「医療費の総額」から「保険などで補てんされた額」と「所得税5%もしくは10万円(どちらか少ないほう」を引いたものになります。
◆控除額=「医療費の総額」-「保険などで補てんされた額」-「所得税の5%もしくは10万円」
医療費の総額には、医療機関で支払った領収書のほか、通院にかかった交通費も含まれます。以上の内容を所定の申告書に記載して提出すると、後日、指定した口座に還付金が振り込まれます。詳しくは、国税庁のホームページをご参照ください。